百獣の王の大爆睡

今アフリカに来ている。アフリカに来て2週間が過ぎた。出発の準備や日本にいる間にこなしておかねばならないことに追われて「伊吹の野生だより」もしばらく休んでしまった。

一週間ほどジンバブエに滞在しDVD「ブラックイーグル」の舞台マトボ国立公園を訪れた後、今は南アフリカのクルーガーN.Pにいる。国立公園内の野生動物は人間をほとんど恐れない。日本でのような感覚でいると拍子抜けしてしまう。人間を恐れないにしても、あまりに近いとなんとなく嫌なものだと思うのだが、ほとんど気にしていない。

特に猛獣と言われるライオンやチーターは、人間の姿など目にも入らないようだ。車のエンジン音が近づいても人間の声が聞こえても、まったく振り向きさえもしない。「たまにはこっちも見てくれよ」と言いたくなってくる。集まった車の間を縫うように歩いたりもする。まるで車がそこらの樹木とでも思っているかのようだ。人間を気にして、それとなく遠ざかっていくのは草食獣のほうだ。

爆睡するライオン

爆睡するライオン

今回の撮影目的は猛禽類であるが、ライオンやチーターは気になる存在だ。昨日の夕方、ゲートの閉まる時間を気にしながら車を飛ばしていると、道路脇数十メートルのところでライオンが仰向けになって大爆睡しているのに出会った。荒野の真っ只中でこんなに無防備によく眠れるものだ。さすが百獣の王と呼ばれるだけのことはあると感心してしまった。

[管理者お断り] 須藤一成がアフリカにいる間、インターネットの接続環境の都合上、写真やビデオの添付は日本に戻ってからアップロードする場合があります。