先日、ニホンジカの角を3本拾った。ニホンジカは毎年角を落として新しく生え替わる。3月中旬から5月中旬に角を落とす。
今回拾った3本は、いづれも標高1,000m程の尾根を歩いている時だった。2本は、地面を平らにならしたシカの休息場所に1mほど離れて落ちていた。同じ個体の左右の角だ。もう1本は、残雪の脇に落ちていた。2本は休息中に、1本は採食中に落ちたものだ。
角が落ちて間もない時には、角が生えていた部分が痛々しく見えるが、シカのほうは至って平然としている。間も無く、そこから袋角と呼ばれる柔らかい角がむくむくと伸びてくる。
立派に大きくなった角が、翌年には落ちて生え変わる。角の再生にはかなりのエネルギーが必要と思われるのに、毎年生え変わる必要があるのだろうか?
角は8月までは外皮をかぶっているが、9月には骨化した硬い角となっている。