ニホンジカの角落ちシーズン

先日、ニホンジカの角を3本拾った。ニホンジカは毎年角を落として新しく生え替わる。3月中旬から5月中旬に角を落とす。
今回拾った3本は、いづれも標高1,000m程の尾根を歩いている時だった。2本は、地面を平らにならしたシカの休息場所に1mほど離れて落ちていた。同じ個体の左右の角だ。もう1本は、残雪の脇に落ちていた。2本は休息中に、1本は採食中に落ちたものだ。
角が落ちて間もない時には、角が生えていた部分が痛々しく見えるが、シカのほうは至って平然としている。間も無く、そこから袋角と呼ばれる柔らかい角がむくむくと伸びてくる。
立派に大きくなった角が、翌年には落ちて生え変わる。角の再生にはかなりのエネルギーが必要と思われるのに、毎年生え変わる必要があるのだろうか?
角は8月までは外皮をかぶっているが、9月には骨化した硬い角となっている。


子グマの滑り台

眩いばかりのブナの新緑やタムシバの白い花が春の山を彩っている。ツキノワグマが冬眠から目覚める季節がやって来た。
昨日は1頭のツキノワグマが3本のタムシバの木を渡り歩いて、白い花を手当たり次第に食べていた。クマが登った木は、花の数が減った分だけ色褪せて見える。花を食べ尽くしてしまうと、木にとっては一大事ではないかと思うが、花は半分くらいは残っている。
今冬は雪が多く、雪が長く残っていた割にはタムシバが早く咲いた。普通は標高が低いところから咲くのだが、今年は標高に係わらず一斉に咲いている。むしろ標高の低いところのほうが遅いように見える。

1日経った今日は、昨日と同じと思われるクマが150mほど上の木に登って、芽吹き始めた葉を食べている。すぐに動きが止まり、枝の上で昼寝をしている。冬眠明けのクマはよく眠る。
800mほど離れた斜面には母子グマが現れた。昨年生まれの子グマはやんちゃ盛りだ。母グマとは違う方向へ歩き出した時に、急傾斜地に積もった落ち葉に乗って2〜3m滑り落ちた。滑り台として遊んでいるように見えたが、予期せず滑り落ちて驚いているのかもしれない。
子グマは怯む様子はなく、急斜面を歩いて母グマが消えた林の中へと入って行った。