ニホンジカは繁殖シーズン真っ只中。山は大騒ぎ

今はニホンジカの繁殖シーズンの最盛期だ。雄ジカのラッティングコールが四方八方から賑やかに降り注ぐ。
この時期の雄ジカは、ヌタ場で転がって全身に泥を塗りたくっている。赤茶色だった全身がほとんど黒っぽくなって、一瞬クマと見間違えるくらいだ。

雄ジカは、自分のテリトリー内の発情した雌ジカを探して近づいて行くのだが、雌ジカは雄が近づくと逃げて行く。逃げる雌ジカを、ものすごい勢いで追いかけているのをたびたび見かける。
他所から侵入して来た雄ジカが雌ジカに接近することもある。そんな時には、雌ジカを追う侵入雄ジカとその侵入雄ジカを追うこのテリトリーの雄ジカ、この騒ぎに便乗する数頭の雄ジカも現れて、熾烈な戦いが繰り広げらる。山はてんやわんやの大騒ぎだ。

秋は、雄ジカにとって大変な季節だ。雄ジカはこの期間にかなり痩せると聞いたことがある。自分のテリトリー内の雌を見張り、他の雄ジカの侵入があれば追い払い、食べることもそこそこに走り回っている。


キジ VS アオダイショウ

岐阜県の林道を車で走っている時、前方にキジを発見して少し手前で車を止めた。キジは少しこちらを気にしたが、すぐに足元にある何かに向かって素早く嘴で攻撃した。攻撃しているのは長さが1mほどもある大きなアオダイショウだ。執拗に頭部をめがけて正確に嘴で突いている。すでにアオダイショウは生気を失っているように見えるが、まだまだうごめいている。頭部をかなりやられているので攻撃力はほとんどなさそうだ。
ヘビを食べることが目的なのだろうか?しかし、食べるには大きすぎる。キジはヘビに雛や卵を食べられることがあるので、ヘビを見ると攻撃するのだろうか?かなり危険リスクは高いはずだ。
そういえば昔飼っていたニワトリが小さなヘビをつつき殺して丸呑みしたことがあった。キジはニワトリと比べると、たくましくてクチバシも鋭く尖っているから大きなヘビでも殺す力は持っているのだろう。
ヘビが動かなくなってくるとキジの興奮が収まり、次第にこちらを気にするようになった。草むらに隠れたり出たりを繰り返し、やがて姿を現さなくなった。



キジとアオダイショウの闘争は、キジの圧倒的な勝利だった