脚を失った野生動物。くくり罠との関係

近年、脚の先端部が無い野生動物を時々見かける。キツネやタヌキ・アナグマなどの中型哺乳類のほか、大型のニホンジカも片脚のないものがいた。こうした野生動物をちょくちょく見かけるようになって、その原因として気になったのがくくり罠だ。

ニホンジカが増えて農作物や林業の被害、山の植物が食べられて裸地化するなど深刻な被害が発生している。それに伴ってニホンジカの有害捕獲が盛んに実施されるようになった。銃器や檻、くくり罠などで捕獲する。くくり罠はワイヤーなどで動物の脚を締め上げて捕獲するのであるが、目的のシカだけではなくいろんな動物を捕獲してしまう。実際にタヌキがかかっているのを見たことがある。また罠の近くで死んでいるキツネやタヌキも見た。

くくり罠で誤捕獲した場合、生きたまま逃してやることは難しく、逃がせたとしても締め上げられた脚は骨折や脱臼などで使えなくなっている。
脚を切断して逃げてどうにか生き延びてきたのが、今回の映像に映っている動物たちではないだろうか?自然状態では、脚を切断するような怪我というのは、めったに起こるものではないだろう。

くくり罠は簡単に設置できるので相当な数が仕掛けられている。罠は改良が加えられて誤捕獲しにくいような工夫がされてきているが、目的の動物以外のものが捕獲される可能性はまだまだ高い。特定の動物を捕獲するはずが、無差別的な捕獲となっている。



アナグマ・キツネ・タヌキ・ニホンジカの脚先がなくなっている。キツネは右前脚と左後脚がない

アナグマ、雨上がりの田んぼで餌探し

朝からいい天気なので山に登って林の中を散策した。春先の新緑の林は気持ちがいい。夏鳥たちの声が賑やかだ。キビタキが近くの木にやって来た。鮮やかな黄色い背中がよく目立つ。時折小さな虫を捕まえて食べている。

沢を挟んだ対岸から岩が転げ落ちる音が聞こえてきた。何か動物が歩いているのだろう。音のする方向を探す。いたいた、ツキノワグマだ。急峻な斜面を登っている。クマはすぐに林の中に入って見えなくなった。

午後からは雲行きが怪しくなってきた。下山途中から雷雨となった。スギの木の下で雨宿りするが、ここも間も無く雨漏りし始めるだろう。車まではもう少しなので、雨が小止みになった時に駆け下りる。

家に戻って前の田んぼに目をやると、何かがもぞもぞと動いている。アナグマだ。鼻先を地面に突っ込んで地中にいるミミズや昆虫などの幼虫を探して食べている。ちょこまかと忙しく動き回ってほとんど動きが止まらない。行動を見ていると、鼻先で地面を触っただけで地中に何かがいるかどうかを見分けているようだ。いない場合はすぐに別の場所へと鼻先を持って行く。いるとみれば鼻先を深く地面に突っ込んで探す。

土の塊を鼻先で砕いた時に、トンボのヤゴのようなものが出て来たのが見えた。アナグマはすぐにそれをくわえてパクパクと食べた。何を食べているのかこちらからは見えないことが多いが、時々慌てて何かを捕まえて食べている。
アナグマが見えない所へ去ってすぐに、別の田んぼに別のアナグマが現れた。同じように食物を探して歩き回っている。

雨上がりはアナグマの食物探しに都合がいいことがあるのか、それとも2頭が出て来たのは偶然なのか、何れにしても2頭のアナグマをじっくりと観察できた。