野生動物の生態調査・研究
野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。
イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐しており、人間社会の生産活動と野生動物との共存を考えるための環境調査研究業務を行っています。
猛禽類調査を中心として、カワウ被害(漁業・森林)対策調査、ニホンザル農業被害対策調査など幅広い活動をしています。
カワウの保護管理
イーグレット・オフィスでは、カワウとの共存を目指して、カワウの繁殖状況調査、バンディング(足環による標識調査)、個体数調整などに取り組んでいます。
個体数調整がカワウによる被害対策に有効であったという報告は、世界的にもほとんどなく、銃器捕獲はコロニーやねぐらを撹乱してカワウを拡散させ、新たな生息場所を増やして個体数を増加させる危険があると考えられており、個体数調整はカワウ管理における “禁じ手”とされてきました。
私達は、「適切な捕獲はカワウ生息数を低減できるはずだ」と考え、精度の高い生息数推定法を確立するとともに、滋賀県水産課と協力して、従来のアマチュア狩猟者による捕獲体制を見直し、プロフェッショナル捕獲技術者(カラー)によるシャープシューティングを導入しました。
カラーによる科学的な根拠に基づく計画的な個体数調整を実施した結果、カワウの個体数を低減し、被害を軽減させることに成功、世界的にも前例のない明確な成果を得ることができました。