伊吹山のイヌワシ2024年の巣造り情報



2023年、伊吹山のイヌワシペアは、雛を巣立たせることができず非常に残念だった。今年は繁殖するのかどうかまだ分からない。幼鳥の分まで獲物を捕獲する必要がなくなってペアの負担はかなり軽減しただろう。次の繁殖に向けての体力も回復しつつあると思われる。
2023年の10月には使用するとは思えないいくつかの巣で巣材運びが見られた。おそらく本格的な巣造りというよりも、雌雄のディスプレイ行動の一つだろうと考えている。
11月になってからは、2023年の繁殖に利用したN5(ニーナの巣)に巣材を運びはじめた。巣造りは雄が主導している。雄が何回も巣材を運んでいるうちに時々雌も巣にやって来る。最初のうちは雌は巣材を持たずに巣のチェックに来ているように見えた。昨年の育雛中に、巣に落石があったことを恐れているようで、崖の上を凝視していることがあった。
使用する巣の決定権は雌雄のどちらにあるのかは分からない。雌がその巣を受け入れるかどうかで決まるのだと思う。雌にその巣を気に入ってもらうために、雄は巣造りに勤しんでいる。

N5は巣の上にオーバーハングがなく、落石や降雪、風雨にもさらされるので条件のいい巣とは言えない。オーバーハングがあって安全な巣は別のところに2つあるのだが、どちらも巣の前面に灌木が茂り、出入りができなくなっている。
その2つの巣を秋に整備して、出入りが容易にできるようにしたにもかかわらず、今のところ巣材は運び込まれていない。
1つの巣(N3)は使用しなくなって10年が経っている。灌木に覆われ、巣材は崩れ落ちて全くなくなっていた。今では使用巣の選択肢にも入っていないので、この巣を使用するまでには時間がかかるかもしれない。巣の土台を木の枝を組んで作っておいたので、イヌワシがその気になれば巣材を積み上げすぐにも使用できるだろう。
もう1つの巣(N4)は、2年使用していない。それより前からかなり出入りが困難だったので、使用したりしなかったりと使いづらい巣であった。今回の整備でかなり出入りしやすくなった。

12月、1月とイヌワシペアはN5に本格的に巣造りをしている。何度か巣の上に少し積雪があったが気にしていない様子だ。しかし、1月24〜25日は80cmの積雪になって、イヌワシペアはかなり戸惑っている様子だ。
暖冬で暖かい日が続けば雪解けは早いが、長く残るようなら巣場所を変えるかもしれない。今後の動向が気になります。

※「伊吹山のイヌワシ子育て生中継2024」は2月3日から公開予定です。
※ 「伊吹山のイヌワシ観察会」は2024年5月12日に開催予定です。