伊吹山のイヌワシと野生動物2025年12月〜2026年1月上旬 巣造り

今冬は雪が少ない。山麓では根雪になることもなく降ってはとけている。多くの野生動物にとっては暮らしやすい冬だ。
しかしイヌワシにとってはどうだろうか?雪が積もったほうが獲物を探しやすいだろうと思う。我々人間からすると、明らかに雪が積もっているほうが動物を探しやすい。イヌワシも同じではないだろうか。
しかし昔、福井県の山の中で見たノウサギは、暖冬でかなり早く雪が消えてしまい、白い冬毛が雪のない山の中で目立っていた。

極端な少雪が野生動物にどのように影響するかは、種によって違うだろう。イヌワシには適度に雪が降るほうが良さそうだと、これまでの観察から感じている。

ジネン(雄ワシ)とアリー(雌ワシ)は昨年12月頃から頻繁に巣材を運んでいる。12月はあちこち手当たり次第に巣材を運んでいた。時には、これまで巣がなかったところへも巣材を運んだ。そこに巣と言えるしっかりしたものがあるのかどうか分からない。
1月になってからは、特定の巣に巣材を運ぶことが多くなった。それでも巣材を持って遠くまで飛んで行くことがあって、どこに運んでいるのか分からないこともある。巣材を持って長時間飛行した挙句に巣材を放り出してしまうことも時々ある。巣材を持って飛ぶことで何らかのディスプレイをしているのかもしれない。そんな行動が1月にも見られた。

さて今年はどの巣を利用するのか、今後の天候にも大きく左右されるだろう。標高の高い巣は天候が悪いとガスがかかり利用できないし、オーバーハングのない巣は雪が多ければ使用できない。
近年の伊吹山ペアには、ここと決められる条件のいい巣がないのだ。産卵直前までどの巣になるかは分からないのが現在の状況だ。