African wildlife March 21-22, 2025



21日、コリバスタードの子供が草原を歩いているのを見つけた。最初はコリバスタードとは思わずに小さいので別の種の鳥だと思った。少し離れて親のコリバスタードがいた。その顔が別種と思った小さな鳥と全く同じだったので笑ってしまった。そのうちに親鳥と子供は合流して一緒に餌を探しながら歩き去った。

チーターが木陰で休憩していた。時々頭を上げて周りに獲物が来ていないかを見ている。雨がぱらつき始めた時、チーターは立ち上がってどこかへ歩き去った。
ハタオリドリの巨大な集合住宅にバーンアウルの幼鳥がしがみつくように止まっていた。空洞になった部分で育ったようだ。後日その空洞に入っていく親鳥を見ることができた。
ピグミーファルコンもこのような集合住宅で繁殖するので、いろんな鳥がこの一画を利用しているのかもしれない。

マーシャルの幼鳥を見つけたのは15時をすぎていた。お気に入りのハタオリドリの巣の上に止まっている。下の枝に止まり変えて夕方までそこで過ごしていた。
帰り道に大木の中程にジャイアントイーグルアウルが止まっていた。

22日、ペアで止まっているマーシャルイーグルを見つけた。止まっているところが造りかけの巣のようにも見える。
やがてマーシャルが飛び立ち、200m離れた木の下の地上に降りた。歩いて何かを探している様子だ。1本の枝をくわえるが気に入らないと次の枝を探す。やがて枝を掴んで飛び立ち、さっきまで止まっていたところに運んだ。
1時間に数回程度、ペアで地上から枝を拾っては巣に運ぶ。ほとんどの巣材を地上から拾っている。この辺りの木はアカシアが多く、生きた枝には鋭い長い棘がついているので、地上に落ちて棘がなくなった枝を運んでいるのではないだろうか。

この巣はまだ造りかけたばかりでほとんど巣らしい形はない。時々1mほど右上にも巣材を運ぶので、昨年までの巣がそこにあるようだ。出入りが困難になってこちらに変えようとしている。
新しい場所はマーシャルにとっては空間がかなり狭い。ここもそれほど良い場所とは思えないのだが。それでも朝8時から15時近くまで巣材運びを続けた。

※初日14日と一昨日28日の2回、ライブ配信のテスト配信(非公開)をやってみました。1回目は電波圏外の少し遠方まで行ったこともあり大部分が配信できない状況でした。2回目はサファリの範囲をかなり狭めて再テストです。その日は電波状況がかなり良さそうでしたがやはり不安定、配信した時間の半分以下しかアップロードできませんでした。
日本でのテストでは4Gでアンテナが3本以上だと配信できることを確認していました。しかしここカラハリでは4Gやアンテナ本数は一瞬で変わってしまうくらい電波が不安定でした。
今回予定していたライブ配信は断念します。
お待ちいただいている皆さんには申し訳ありません。
ライブではないですが、気まぐれ電波の状況に翻弄されながら動画をアップしていきますのでよろしくお願いします。

African wildlife March 20, 2025



今日は今回で初めて見た猛禽3種が加わった。Garber GoshawkとRock KestrelとRed Necked Falconだ。どれも綺麗だった。
ハタオリドリの集合住宅は何十年にもわたって利用され、何百羽もの鳥がひしめき合うのだが、今は繁殖最盛期ではないので出入りする鳥は少ない。

マーシャルの幼鳥がいる場所を目ざす。マーシャルは昨日見たから今日も同じ場所で見れる訳ではないので、同じあたりにいるであろう幼鳥は貴重だ。
幼鳥がいるところまで、ゲートから40km余りの距離がある。それまでの道中に他のマーシャルやライオン、チーター、レパードを見つけてしまうと、そこで足止めを喰らってしまう。自分の意思でそれらを無視して通り過ぎることも可能だが、いずれもなかなか出会える相手ではないし僕としても非常に興味のある相手だから通り過ぎる訳にはいかないのだ。

少し離れた丘の中腹をレパードが歩いている。手前にある木で隠れてしまうので、出てきたところを撮影しようと少しバックして出てくるのを待つ。が、出て来ない。
座り込んで休息に入ったかブッシュの中を通ってどこかへ行ってしまったのか?最初に見つけた地点に戻って探しても見つからない。
先回りしたつもりが裏目に出てしまった。2回目のレパードとの出会いも撮影できずに終わった。
おかげでマーシャル幼鳥のところへ向かうことができる。気を取り直して出発。

マーシャル幼鳥を発見。遠いところに止まっている。飛び立って少しこちらに近づいた。
何かを狙って急降下。捕獲には失敗したが、倒木の枝が混み合ったところに止まって下を覗き込んでいる。倒木の下にGround Squirrelが逃げ込んでいるのが見える。マーシャルは枝が混み合っていて中には入れない。
そのうちにこの様子を見ていたTawny Eagleの幼鳥が獲物欲しさにやって来た。しかし、マーシャルに追い払われてしまった。
マーシャルは30分ほども倒木の上をあっちにこっちにと動き回った挙句、どうすることもできずに諦めて飛び去った。
マーシャル幼鳥は昨日も今日も獲物にはありついていない。

※この数日間は電波の状況が不安定で動画のアップロードができませんでした。アップロードするだけで2時間以上かかっていますが、今回はアップロードが完了していました。
次回以降も気まぐれ電波の状況に翻弄されながら動画をアップしていきます。

※ライブ配信は初日の3月14日のテスト配信(非公開)では、配信が途中で何度も一時停止してしまいました。
今の電波状況ではライブでの配信は難しいかもしれませんが、もう少しエリアを限定して再テストをしてみます。

African wildlife March 18-19, 2025



18日、カラハリ公園に入って間も無くライオンを発見。1頭が寝そべっている。そのうちに起き上がって歩き出し、近くの茂みに入るともう1頭のライオンがいた。さらにもう1頭いて3頭だ。姿はブッシュに隠れてよく見えない。当分はこのまま動きそうにないので先へ進む。

この2日ほどは猛禽類をよく見るようになった。走るルートを変えたせいかもしれない。
40kmほど走ったところにあるピクニックサイト近くにライオンがいた。すでに多くの車が止まっている。ライオンは人や車には全く関心を示さない。車の間を縫って歩いたり車の脇で座ったりすることさえある。

立派な黒いたてがみの雄ライオン1頭に雌が2頭で行動している。さらに少し離れたところにもまだたてがみが伸びきっていない1頭の若い雄と雌2頭が座っているのが見えた。
黒たてがみグループはやがて若雄グループに近づいて行った。若雄グループは慌てて立ち上がって移動して行った。
若い雄は右目にひどい怪我をしてもう目は見えてはいない。黒たてがみの雄と争って負傷したのかもしれない。それでもこの計6頭は付かず離れず過ごしている。
やがてピクニックサイト内で休息を始め、夕方までそこで過ごしていた。

翌19日、昨日のライオンが気になるので少し急いで先へ進む。途中で道路に倒れ込んだ倒木があった。夕方には道路の外へ片付けられていた。こうした対応は意外に早い。

ピクニックサイトにライオンはいなかった。さらに先への車を走らせた。道路のすぐ横にライオン4頭が寝そべっていて轢きそうになってびっくりした。ライオンのほうはびっくりした様子もない。時々頭を上げて周辺の様子を見るがすぐにまた眠りにつく。
雄1頭に雌3頭のグループだ。雌は3頭とも僕がいる間に頭を上げたが、雄は1度も頭を上げることなく寝続けていた。これがライオン流の貫禄というものなのだろうか。

午後になってピクニックサイトに戻りトイレに行った後、周りを見るとピクニックサイト内にライオンがいるではないか。車が何台か止まっているが休憩しているものと思っていた。
ライオンの撮影を開始してまもなく、雌雄2頭が僕の方へと向かって近づい来る。たぶん通り過ぎるだけなのだろうが、僕の動き次第では何が起こるかわからない。刺激を与えないように凍りついたように緊張してカメラを握っていた。
ライオンが通り過ぎて、本当に安堵の呼吸をした。手を伸ばせば十分ライオンに届くところを通って行った。それも正面から来たので余計に恐ろしいものだった。

その後ライオンの1頭がトイレの入り口に座り込んだ。トイレに立ち寄った人たちはもうトイレには入れない状況になった。このライオンがいつまで居座ったのかは知らないが、翌日にはいなかった。

暑いので動物たちは水場に来て水を飲んだり水浴びをする姿がよくみられた。

※「Black breasted Snake Eagle」としていた英名を、現在多く使用されている「Black-chested Snake Eagle」に変更しました。

African wildlife March 17, 2025



昨日に続いてマーシャルの幼鳥が現れた。飛び立って高く高く上昇し、双眼鏡でも見失うほど遠くへ飛び去った。その後は幼鳥を見つけることはできなかった。

今日はチーターを見ることができた。出て来た時からずっと鳴き続けている。はぐれた仲間を呼び続けているようだ。もう1頭のチーターも現れて一緒に鳴きながら辺りを歩き回っている。しかし、相手からの反応はない。
夕方には見晴らしの効く丘の上から、遠くを見ながら鳴き続けている。仲間に何かアクシデントがあったのだろうか?
翌日同じ場所へ行ってみたが、もうチーターの姿はなかった。仲間と合流できていればいいのだが…

African wildlife March 16, 2025



昨夜の雨で所々が湿地のようになっている。道路が水没しているところは迂回路ができている。

3日目にしてようやくMartial Eagleに出会った。成鳥だけでなく幼鳥もも見ることができた。幼鳥はSpringbokに挑むが、逆に追いかけられている。SpringbokはMartialが幼鳥と分かっているので、恐れるどころか幼鳥が行く所に近づき挑発して楽しんでいるように見えた。

Tawny Eagleも何度も姿を見せてくれたので、大型猛禽2種を見ることができた。
Leopardを遠くに見ることができたが、撮影する前に見えなくなってしまった。
あと2分早くこここに到着していれば、近くを歩いていくのが見られたと思う。
野生動物との出会いは半分は運次第だ。その運を活かすために自分の眼力と直感を鍛えておかねばならない。

African wildlife March 15, 2025



朝は気温が20度を下回るくらいになって清々しいです。マーシャルイーグルにはまだ出会えませんでした。レパードは数百メートル先にいるのですが、僕が通りかかった時には草陰に入って見えなくなっていました。まだ2日目なのでこれからです。
今日もいろんな動物たちが楽しませてくれました。

遠くの雷のためか、昨夜は停電が長く続いて編集作業ができずでした。昨日16日は猛禽DAYとなりました。今晩編集します。

African wildlife March 14, 2025



昨夜の強風と雷雨で、今朝は気温が下がり清々しい朝です。ロッジの正面に見える枯れた川に水が流れています。
空一面を灰色い雲が覆っていますが、徐々に明るくなって天気は回復してきています。カラハリトランスフロンティアパークへ動物を探しに向かいます。
野生動物たちの様子をお伝えします。

南アフリカのカラハリトランスフロンティアパークに到着



日本を3月12日出発して南アフリカのカラハリトランスフロンティアパークに現地時間(時差–7時間)13日の16時頃に到着しました。夕方でも気温は35度とかなり暑いです。

今日14日、これから34日間動物を探しながら撮影を続けます。野生動物やサファリの様子をブログUPします。
現地の様子を見て可能であればライブでもお届けしたいと思います。

2-3日下見をしてライブ配信ができるようなら、日本時間20時くらいから1:30〜2:00くらいの配信予定です。
配信時間は動物の活動状況で変更するかもしれません。

日本とアフリカの野生動物写真映像展 〜動物写真家 須藤一成の世界〜

京都のレティシア書房様にて、弊社代表でもある動物写真家の須藤一成の作品展を開催します。

須藤一成がライフワークとしている伊吹山とアフリカの野生動物の作品を中心に、写真と映像による展示(写真が動き出す!)を行います。また、期間中は展示作品とオリジナルグッズの販売も行います。

■日時:2021年1月20日(水)〜31日(日)13時〜19時・・・月曜・火曜定休日
■会場:レティシア書房
■場所:京都市中京区高倉通り二条下がる瓦町551
■問合せ:TEL075-212-1772
■HP:http://book-laetitia.mond.jp/

尚、新コロナウィルス感染症対策のため、ご来店の際はマスクの着用と手指の消毒にご協力ください。

★レティシア書房様の店長日誌にてご紹介いただきました!
須藤一成「日本とアフリカの野生動物写真映像展」スタート

水たまりに集まるカラハリ砂漠の野生動物

19日の深夜に帰国した。今回の撮影で一番気になっていたことは、雨のことだった。今までは乾季に訪れることが多く、天気を気にすることなく毎日が晴れだったが、今回は雨季の真っ只中。雨による植物の芽吹きや、動物たちの行動の変化があるだろうと期待していた。そして40度を越える暑さも和らぐのではないかと、僕自身も雨を待っていた。しかし、予想に反して雨はほとんど降らなかった。滞在中の約40日間で雨に会ったのは2回だけだった。1回はポツポツと雨粒が落ちてくる程度で期待はずれ。もう1回は短時間だがザーザーと激しく降った。この時は朝だったこともあり、気温が17度にまで降下して、夏のカラハリ砂漠なのに肌寒く感じた。

この雨で、それまでたまにしか見かけなかったカメ達、Leopard TortoiseとSerrated Tortoiseが元気よく歩き回る姿があちこちで見られた。水たまりが道路上であってもお構い無しにガブガブと水を飲んでいる。雨のせいで活動的になったのか、Cape Cobraがネズミの巣穴に突入するのを観察することもできた。

水たまりには、猛禽類も集まって来た。Tawny EagleやBateleur、White Backed Vulture、Lanner Falcon、Secretarybirdなどが主だったメンバーだ。Tawny Eagleなどは成鳥と幼鳥を合わせて10羽以上が来ている。水を飲む前後には、近くの枯れ木に止まって休息している。違う種類の猛禽が争うことなく近くに止まっている。中でも面白かったのは、Tawnyの幼鳥とBateleurの幼鳥が毎日同じ枝で仲良く一緒に止まっていることだった。お互いに同種の兄弟とでも思っているかのようだ。

こうした光景は、水たまりが蒸発するまでの数日間続いた。水たまりがなくなると同時に猛禽類たちもどこかへ去っていった。

水を飲んだ後、兄弟のようにくつろぐTawny EagleとBateleurの幼鳥