Black Eagleの営巣地近くにLeopardが出現

Black Eagleの巣がある峡谷

Black Eagleの巣がある峡谷

Black Eagleの育雛中の巣を発見した。遠いのと巣の半分くらいしか見えないので詳細はわからないが、巣のまわりの岩にたくさんの糞が付いていることや親鳥が出入りしていることから育雛中であることは確かだ。

この親鳥が巣から約500m離れた岩場に激しくコールしながら急降下を繰り返している。一旦その攻撃が終わっても、しばらくするとまた同じ場所に同じようにコールしながら急降下攻撃を繰り返す。これはその場所に普通ではない何かがいるはずだ。もしやそこにCrowned Eagleが止まっているのでは?

目を凝らしてその場所を双眼鏡で見続ける。何かが動いた。薄茶色っぽいものが動くが、遠いのと陽炎のせいで鳥か獣かさえも分からない。しばらくするとその物体が立ち上がり歩き出した。Leopardだ。そこで日向ぼっこして寝ていたようだ。少し歩いて今度は木陰で寝転がった。Black Eagleがまた攻撃を仕掛けている。巣に近づかれてヒナが襲われてはたいへんだ。
しかし、Leopardは動じることなく木陰に居座っている。夕方までLeopardは動かなかった。

明日は朝から帰国を開始しなければならない。Leshiba Wildernessのロッジを出発した後、30時間後には日本に到着だ。

第4回セツブンソウふれあい祭

2013年3月17日(日)に滋賀県米原市大久保にて開催される第4回セツブンソウふれあい祭にて、「アフリカの大自然~大空に舞うブラックイーグル~」と題して、写真家 須藤一成(弊社代表)によるアフリカで暮らす人々の生活と野生動物の写真を展示します。

また、同DVD作品「ブラックイーグル」の上映も行います。お近くにお越しの際は、お気軽にお立ち寄りください。

第4回セツブンソウふれあい祭
■日時:2013年3月17日(日)
■上映時間:9:00~15:00
■会場:大門坂荘

より大きな地図で 大門坂荘 を表示

DVD『ブラックイーグル』の発売

EAGLET Video Library の第一弾 DVD『ブラックイーグル』が発売になりました!


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写真家 須藤一成 が、アフリカの大地で13年に渡って、世界で最も美しいと称されるブラックイーグルの飛翔を追いました。獲物との攻防、ダイナミックな狩り、巣造りから育雛、幼鳥の飛翔など、ブラックイーグルの生活に迫ります。

また、軽快なアフリカンミュージックのBGMは、ネイチャー系ヒーリングDVDとしてもおすすめです。

詳しくはこちら!
DVD『ブラックイーグル 〜 アフリカの大地に舞う美しき飛行家』

DVD『ブラックイーグル 〜 アフリカの大地に舞う美しき飛行家』

DVD『ブラックイーグル』
■大きい画像(表面裏面

タイトル ブラックイーグル 〜 アフリカの大地に舞う美しき飛行家
監督・撮影 須藤一成
発売日 2012年11月15日
仕様 NTSC ALL/COLOR/DOLBY STEREO/50分
字幕 日本語/英語/字幕なし
編集・製作 宮原徹/TM IMAGING STUDIO
制作・著作 須藤一成/株式会社イーグレット・オフィス
取扱先 Amazon.co.jp
狼森(おいのもり)オンラインショップ
ホビーズワールド
■内容
世界で最も美しいと称されるブラックイーグルの飛翔と軽快なアフリカンミュージックのコラボレーション。

獲物との攻防、ダイナミックな狩り、巣造りから育雛、幼鳥の飛翔など、ブラックイーグルの生活に迫る。

世界遺産に登録されたジンバブエのマトボヒルズ。奇岩が立ち並ぶ岩山をバックに、モノトーンのワシの華麗な飛翔が映える。

■チャプター
#01 オープニング
#02 ブラックイーグル
#03 マトボヒルズ
#04 求愛ディスプレイ
#05 造巣
#06 抱卵
#07 育雛
#08 ダッシーを狩る
#09 兄弟間闘争
#10 サルを追い払う
#11 マトボの野生動物
#12 巣立ち前後
#13 美しき飛行家
#14 エンディング

Vol.27 アフリカ撮影記 Ver.4

快晴の大空を飛翔するブラックイーグル

漆黒の全身に、背中から腰にかけてX字に交差する純白の羽毛の帯。くっきりとしたコントラストが青空に映える。ブラックイーグルが美しく大空を舞う。

僕が日本で追い続けている華麗なる飛行家イヌワシは非常に魅力的なワシであるが、ブラックイーグルもまたすばらしい飛行技術の持ち主である。飛行する姿が世界で最も美しい鳥と研究者に言わせたブラックイーグルは、空中の一点に停止する停空飛翔や波状飛行はもちろんのこと、宙返りもするというから一度この目でじっくりと見たいものだ。僕がイヌワシの次に撮影したいとあこがれ続けていたのがブラックイーグルなのだ。

キャンピングカーで生活しながらブラックイーグルを探し、自分の目でその行動を観察して撮影に挑む。ブラックイーグルはどんなふうに生活しているのだろうか。出会いが楽しみだ。

ブラックイーグルはごつごつと岩肌がむき出しになった丘のような岩山で暮らしていた。彼らを探すのはそれほど難しいことではなかった。日本でイヌワシを始めとした猛禽類を長年観察して身に付いた勘に狂いはなかった。1週間の滞在で20ペアの営巣地を発見し、彼らの行動をじっくりと観察することができた。

僕が訪れた8月末から9月の初めは、育雛期であった。ペアによってヒナの生長段階には1ヶ月以上の差があった。早く生まれたヒナは、茶色い風切羽などの羽毛が生えそろいほとんど一人前のように見える。遅いものでは、まだ羽毛が生えずに全身が白い綿毛で覆われている。日本のようにはっきりとした四季のないジンバブエでは、ペアごとに繁殖時期が大きくずれている。日本のイヌワシでは、同一地域であればほぼ1週間以内のずれである。日本では、野生動物たちは季節の変化に合わせて正確に行動しているのだとあらためて納得する。

ジンバブエでは四季の変化よりも、乾期と雨期という2つの季節の影響を大きく受けている。ブラックイーグルの産卵から育雛は乾期に行われる。毎日が雲ひとつ無い快晴である。今は冬期でなので気温は少し低めである。特に朝は10度以下にまで冷え込むために防寒服が必要だ。しかし、日中は30度近くまで気温が上がり汗ばむ陽気になる。それでも乾燥しているためにさらりとして過ごしやすい。

ブラックイーグルはいつもペアで現れた。付かず離れず飛行し、同じ岩や木に止まる。彼らは、僕が今までに見たどの猛禽よりもペアで行動することが多かった。ペア行動の多さは、彼らが生きていく上で最も重要である獲物の確保、すなわち狩りの成功率を高めることに役立っていると推測されるが、確固たる証拠は今のところ得られていない。

ブラックイーグルの獲物のほとんどが岩山に住むハイラックスである。危険が迫ると近くの岩穴に素早く逃げ込むハイラックスとブラックイーグルペアの攻防が毎日繰り返される。