18日、カラハリ公園に入って間も無くライオンを発見。1頭が寝そべっている。そのうちに起き上がって歩き出し、近くの茂みに入るともう1頭のライオンがいた。さらにもう1頭いて3頭だ。姿はブッシュに隠れてよく見えない。当分はこのまま動きそうにないので先へ進む。
この2日ほどは猛禽類をよく見るようになった。走るルートを変えたせいかもしれない。
40kmほど走ったところにあるピクニックサイト近くにライオンがいた。すでに多くの車が止まっている。ライオンは人や車には全く関心を示さない。車の間を縫って歩いたり車の脇で座ったりすることさえある。
立派な黒いたてがみの雄ライオン1頭に雌が2頭で行動している。さらに少し離れたところにもまだたてがみが伸びきっていない1頭の若い雄と雌2頭が座っているのが見えた。
黒たてがみグループはやがて若雄グループに近づいて行った。若雄グループは慌てて立ち上がって移動して行った。
若い雄は右目にひどい怪我をしてもう目は見えてはいない。黒たてがみの雄と争って負傷したのかもしれない。それでもこの計6頭は付かず離れず過ごしている。
やがてピクニックサイト内で休息を始め、夕方までそこで過ごしていた。
翌19日、昨日のライオンが気になるので少し急いで先へ進む。途中で道路に倒れ込んだ倒木があった。夕方には道路の外へ片付けられていた。こうした対応は意外に早い。
ピクニックサイトにライオンはいなかった。さらに先への車を走らせた。道路のすぐ横にライオン4頭が寝そべっていて轢きそうになってびっくりした。ライオンのほうはびっくりした様子もない。時々頭を上げて周辺の様子を見るがすぐにまた眠りにつく。
雄1頭に雌3頭のグループだ。雌は3頭とも僕がいる間に頭を上げたが、雄は1度も頭を上げることなく寝続けていた。これがライオン流の貫禄というものなのだろうか。
午後になってピクニックサイトに戻りトイレに行った後、周りを見るとピクニックサイト内にライオンがいるではないか。車が何台か止まっているが休憩しているものと思っていた。
ライオンの撮影を開始してまもなく、雌雄2頭が僕の方へと向かって近づい来る。たぶん通り過ぎるだけなのだろうが、僕の動き次第では何が起こるかわからない。刺激を与えないように凍りついたように緊張してカメラを握っていた。
ライオンが通り過ぎて、本当に安堵の呼吸をした。手を伸ばせば十分ライオンに届くところを通って行った。それも正面から来たので余計に恐ろしいものだった。
その後ライオンの1頭がトイレの入り口に座り込んだ。トイレに立ち寄った人たちはもうトイレには入れない状況になった。このライオンがいつまで居座ったのかは知らないが、翌日にはいなかった。
暑いので動物たちは水場に来て水を飲んだり水浴びをする姿がよくみられた。
※「Black breasted Snake Eagle」としていた英名を、現在多く使用されている「Black-chested Snake Eagle」に変更しました。