丘の上のアナグマハウス 5月1〜15日

アナグマは巣穴への関心がなくなったのか、この期間巣穴に来ることはなかった。タヌキのほうは興味津々で、毎回だんだん巣穴の奥へと入って行く。ニホンザルとテンが初めて姿を見せた。夏毛のテンは顔が真っ黒だ。冬のテンの顔は白い。
ニホンジカとニホンリスが近くを通過し、コウモリとネズミは何度も姿を現した。ネズミは巣穴に頻繁に出入りを繰り返していた。このアナグマハウスの一角で子どもを産んだと思われた。数日後には、子ネズミと思われるものをくわえて、巣穴から出て行くのが何度も見られた。くわえていたのが子ネズミかどうか断定はできなかったが、その後、ネズミの出現が極端に少なくなった。子ネズミをどこか別の巣に移動させたのだと思う。

タヌキは巣穴からビニール袋を引っ張り出した。今年はこの巣穴を使っていないので、昨年かそれ以前に持ち込まれたものだ。次に現れた時には、巣穴の中に全身が隠れるまで入って、方向転換をして頭から出て来た。その次の時には、2頭ともに巣穴に入り、2分ほど経ってから出て来た。
しかしその後は、ほとんど姿を見せない。一度だけ来た時には、巣穴には入らず、まわりで盛んにカマドウマを捕食していた。


丘の上のアナグマハウス 4月21〜30日

巣穴のまわりにはいろんな動物がやって来る。今回新たにハクビシンとニホンリスが出現した。巣穴を利用するタヌキやアナグマは、巣穴に興味津々で、覗き込んだり少しずつ奥へと入ってみたりしながら、におい付けをして去って行った。
巣穴は、カマドウマが集団でねぐらにしている。夕方暗くなると穴から出て、四方八方へと分散して行く。明け方には巣穴へと戻って来る。これが毎日繰り返されている。
普通にビデオを再生している時には、カマドウマに気づかなかったのだが、50倍速くらいで早回しすると、続々と巣穴から出て来たり帰って行くのが見えてくる。
カマドウマを狙って、コウモリが毎日のようにやって来る。カマドウマを捕食しているのはコウモリだけでなく、タヌキも食べていた。
タヌキは4月18日にも現れた、1頭が左後脚を怪我している夫婦だ。恐る恐るではあるが、体全体が隠れるまで巣穴に入って様子を見ていた。