丘の上のアナグマハウス 5月1〜15日

アナグマは巣穴への関心がなくなったのか、この期間巣穴に来ることはなかった。タヌキのほうは興味津々で、毎回だんだん巣穴の奥へと入って行く。ニホンザルとテンが初めて姿を見せた。夏毛のテンは顔が真っ黒だ。冬のテンの顔は白い。
ニホンジカとニホンリスが近くを通過し、コウモリとネズミは何度も姿を現した。ネズミは巣穴に頻繁に出入りを繰り返していた。このアナグマハウスの一角で子どもを産んだと思われた。数日後には、子ネズミと思われるものをくわえて、巣穴から出て行くのが何度も見られた。くわえていたのが子ネズミかどうか断定はできなかったが、その後、ネズミの出現が極端に少なくなった。子ネズミをどこか別の巣に移動させたのだと思う。

タヌキは巣穴からビニール袋を引っ張り出した。今年はこの巣穴を使っていないので、昨年かそれ以前に持ち込まれたものだ。次に現れた時には、巣穴の中に全身が隠れるまで入って、方向転換をして頭から出て来た。その次の時には、2頭ともに巣穴に入り、2分ほど経ってから出て来た。
しかしその後は、ほとんど姿を見せない。一度だけ来た時には、巣穴には入らず、まわりで盛んにカマドウマを捕食していた。