伊吹山のイヌワシ幼鳥「サーナ」2024年10月1日 タヌキのご馳走



サーナの今日のご馳走はタヌキだった。
ドライブウェイに近い山の斜面でタヌキが死んでいるのを両親ワシが見つけた。僕のすぐ近くに突然急降下してきたワシにびっくりさせられた。

死んでいるものにはいつも少し警戒する。今回も母ワシは何度か急降下で接近したが、掴みかかることはなかった。そのうちに父ワシが急降下して一気に持ち去った。

獲物を捕らえた個体が最初に食べる。父ワシが食べ、20分後にサーナがその獲物の分け前にありついた。母ワシまでの獲物が残るかは分からない。
2時間ほど経ってサーナに動きがあった。母ワシが獲物を食べる時が来たのかもしれなかった。

第8回伊吹山イヌワシ観察会 参加募集間もなく終了

「第8回伊吹山イヌワシ観察会」はたくさんの皆さんの参加申し込みをいただき間もなく定員となります。
定員になりましたら受付は終了します。

予備日の20日には少し空きがあります。

イーグレットオフィス主催での観察会は今回10月で終了です。
次回11月は米原市主催で「里山LIFEアカデミー in 伊吹山」でイヌワシ観察会を開催する予定です。

伊吹山のイヌワシ幼鳥「サーナ」2024年8月雌雄判別



野外でイヌワシの性別を外見で判断するには、大きさと体形を雌雄が分かっている個体と比較する。イヌワシは雄より雌のほうが大きい。雌雄の大きさの違いはそれほど顕著ではないが、1km以上離れていても注意深く観察することで大きさの違いを認識することは可能だ。
注意する点のひとつは、比較する2羽が観察者から同じ距離にいるかどうかを見極める必要がある。2羽が離れているのに同じところにいると勘違いすると、遠くにいる個体が大きい雌であっても小さく見えて、雄と間違えてしまうことがある。もうひとつは、飛行している場合に、翼の形や見る角度によって大きく見えたり小さく見えたりすることだ。何度も観察して総合的に判断する必要がある。

サーナはどうだろうか?雌ワシと一緒に飛行している時、ほとんどの場合に明らかに小さく見える。雄ワシと飛行している時は、同じくらいかやや大きく感じる。また親子3羽が同じところに止まったときには、雌ワシのようにボリューム感はなく雄ワシと似た体形だ。
サーナは雄ワシである。  可能性が極めて高い。

伊吹山のイヌワシ幼鳥「サーナ」2024年6月24日



サーナは相変わらず元気に飛び回っている。先日19日に見た時にはギクシャクとしてぎこちない飛行だったのが、今日は堂々として滑らかな飛行になっている。それでも両親のように自由自在な飛行ができるようになるには、あと数ヶ月はかかる。
両親と一緒に飛んで行こうとはするものの、ある程度のところまで行くとUターンして戻って来る。遠いところはサーナにとってまだ未知の世界、恐ろしい場所なのだ。これはサーナだけでなく、どの幼鳥も同じだ。

15:20に父ワシが獲物を運んできた。獲物の種類を特定することはできなかったが、ノウサギのように見えた。サーナはすぐに父ワシを見つけて近づいていった。父ワシは旋回を繰り返し、どこで獲物をサーナに受け渡そうか場所を探している。母ワシも近くに来て旋回していた。
やがて高度を下げて沢に入って行った。サーナは獲物にありつくことができた。