水を飲みにやってくる草食動物たちは、ものすごく警戒しながら水辺に近づいて行く。立ち止まってまわりの様子を伺いながら少しずつ前進する。もう頭を下げれば水が飲めるというところまで来ていても、安全が確認できなければ水を飲まずに引き返してしまうこともある。頭を下げて水を飲むことは非常に危険な体勢であるらしい。
この水を飲むという行為は、草食動物だけではなくライオンにとってもかなり神経質になることのようである。ライオンの群れが水を飲んでいるときに、何かに驚いて一斉に水場から離れたことがあった。特にまわりで何かが起こった訳ではなかった。ライオンの近くにいた鳥は何のアクションも起こさなかった。ライオンの警戒心が高まっていたために、何気ないことに過敏に反応したようだった。
ライオンでさえも、水を飲むときは無防備で危険を感じているようだ。