チーターを見るといつも「颯爽」という言葉が頭に浮かぶ。寝転がって獲物が来るのを待っているときにも、また立ち上がって歩くときにも、ライオンやレパードとは一味違う気高さを感じる。
今日出会った1頭のチーターは、1本の小さな樹の下に横たわって、獲物が近づいて来るのを待っていた。一見完全な休息モードのように見えるのだが、インパラの群れが現れたときには素早く反応した。頭を少しだけ上げてインパラの動きに注目している。インパラとの距離は120mほど離れている。インパラの群れは、チーターにそれ以上近づくことなく通り過ぎて行く。その時、チーターが動き始めた。
低い姿勢で草陰に隠れながら、インパラのいる方向へと歩き出した。残念ながらインパラは僕のところから見えない窪地に入ってしまった。チーターもその窪地へ「颯爽」と入っていった。