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人と野生動物の共存について提案する
イーグレット・オフィス

野生動物の保護と管理
野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…


All the things begin from Golden Eagle!
イーグレット・オフィス
野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…
本日より、イーグレット・オフィス公式による「イーグレットショップ」をオープンします。
ビデオグラファーとしても活動する弊社代表の須藤一成オリジナルDVD作品の他、アフリカや伊吹山を中心とした日本の動物たちをモチーフにデザインした各種オリジナルグッズを取り扱っています。
プライベートな使用はもちろん、ご贈答などこれを機会にぜひご利用ください!
タイトル | 伊吹山のイヌワシ子育て2023 〜 ニーナ110日間の記録 |
制作・著作 | 須藤一成/株式会社イーグレット・オフィス |
発売日 | 2025年8月 |
仕様 | NTSC ALL/COLOR/DOLBY STEREO/60分 |
字幕 | 日本語/英語 |
編集 | 宮原徹/TM IMAGING |
取扱先 | □イーグレットショップ |
「第14回伊吹山のイヌワシ観察会」を2025年11月16日(日)に開催します。
いよいよイヌワシの繁殖活動が開始される頃です。ディスプレイ行動などペア行動が多く見られるようになってきます。
ドライブウェイの待避所から定点観察します。
かなり寒くなますので十分な防寒を準備してお越しください。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
米原駅での集合時間を10分遅くしました。
他にも時間配分が少し変わったところもありますが、最終の米原駅に戻る時間はこれまで通りです。
第14回伊吹山イヌワシ観察会案内
14_イヌワシ観察会案内
参加申し込みはネットでの申し込みに変更しました。
下記からお願いします。
参加申込
今年最後の観察会です。
来年は5月から開催を予定しています。
朝、目覚めてすぐに伊吹山を見る。雲がやや多いが、くっきりと伊吹山は見えている。雨の心配はないだろう。今日の天気に満足して起き上がり、出発の準備をする。
米原駅からの参加者を乗せてバスが出発。いつものように鉄塔に営巣している2ヶ所のミサゴの巣を見ながら関ヶ原駅、ドライブウェイへと移動する。
ドライブウェイの待避所から観察を開始して間もなく、遠くで数十羽のタカ柱を発見。かなり距離が遠かったので見えた人は少なかったかもしれない。
タカ柱は徐々にばらけて西へと移動を開始し始めた。サシバの群れだった。
その後は、ハチクマが次々と渡っていく。十数羽がまとまって西へと移動することもあった。
ノスリも時々渡っていく。
サシバのタカ柱。遠くてゴマ粒
ノスリ
ニホンジカは木陰で休息
しかし、期待のイヌワシは現れない。ハチクマの滑空はかなりイヌワシに似ているので、識別には少し時間をかけないと見間違えてしまいそうだ。時間をかけて識別と言っても20秒もかかってはいない。それ以上かかるようならもうどこかへ飛び去ってしまう。
ハチクマの出現はドキッとさせられることでいい刺激にはなる。
イヌワシは以前として出てこない。皆、真剣にイヌワシを探している。昼食とトイレ休憩に山頂駐車場へ行く時間が惜しいので、休憩時間を短縮してすぐに観察地点に戻りたいという要望も聞こえてくる。
参加した子供たちも真剣にイヌワシを探している。「イヌワシに会えますように」と七夕の短冊に願いを書いたということだった。その願いを叶えたいとこちらも気持ちが焦るが、とうとうイヌワシは出てこなかった。
う〜〜ん残念。くやしいなー。
子供達も一生懸命に探索
次回観察会は11月16日です。
参加案内は10月に入ってからになります。
10月の観察会はありません。
AAAAA
タカ類は今年の繁殖を終えて早い個体は移動を始めている。長距離を渡る種や国内の近距離を移動する個体など様々だ。
山麓部で繁殖して育った幼鳥が、伊吹山の頂上近くまで上がってきて狩りをしている種もある。チョウゲンボウやハヤブサ、サシバなどがそうだ。
伊吹山は今猛禽類で賑やかだ。
8月19日に頂上近くの草地に降りて昆虫を食べているシギがいた。オバシギの幼鳥か若鳥ではないかと思うが、オバシギは普段干潟や河口などにいるので渡りとはいえこんな山の中にいるのはちょっと変だと思う。シギ類の識別に詳しい方に問い合わせてみないと僕には分からない。
このシギは、少し後でハヤブサ幼鳥2羽に追われていた。空中でハヤブサが交互に何度も攻撃を仕掛ける。シギは攻撃をかわしながら徐々に高度を上げて逃げている。3羽は雲の中へと入って見えなくなった。
少し後にハヤブサ幼鳥が雲から出てきたが、何も持っていなかったので、シギはなんとか逃げ切ったのだと思う。
その後このシギを見ることはなかった。ここは危険とばかりに飛び去ったのだろう。
イヌワシは獲物を食べたかどうかが分かった4日のうち2日は、少なくとも雌雄のどちらかが獲物を食べた。2日に1回の獲物の捕獲なので、よく捕獲できているほうだ。
8月29日にはついにトビを捕獲する瞬間を映像に収めることができた。長い急降下の後、垂直急降下でトビに襲いかかった。しかし、1回目は失敗。
2回目の攻撃もかわされた。もう無理だろうと思った3回目の攻撃で見事にトビをキャッチした。
まだ生きているトビに衝撃を与えるためなのか、錐揉みで回転しながら降下して消えた。
どこで見ていたのか雌ワシがすぐに現れて、雄ワシが降りたほうへと飛んでいった。
獲物は捕獲した雄が食べる。その間雌は近くで飛んだり止まったりしながら待っている。小さな獲物なら雌の分は残らない。今回の獲物はトビなので少しくらいは雌の分が残っただろうと思う。
満腹になるまで食べるのに1時間から1時間半くらいかかる。予想通り雄ワシはそのうを膨らませて1時間後に出てきた。続いて雌ワシが食べているはずだ。
雌ワシが食べて出てくるのに30分はかからないだろう。トビは食べられる肉は少ないのでほんのわずかしか残っていないかもしれない。10分ほどで食べ終えて出てくる可能性が高い。
残念ながら雌ワシが出てくるのを確認できなかった。
これまでに空中でタカ類を捕獲するのを3回目撃した。1回目は40年近く前だったと思うがトビを捕獲したのを見た。撮影はできなかった。2回目は20数年前くらいにノスリを捕獲したのを撮影できた。
そして今回のトビ捕獲が3回目だ。
猛禽類やカラスを襲うのは度々観察できるが、捕獲に成功するのを目撃できる機会はわずかしかない。
「第13回伊吹山のイヌワシ観察会」を2025年9月23日(火)に開催します。
9月の心地よい風に乗って飛行するイヌワシを探し行動を追跡します。ドライブウェイの待避所から定点観察します。
子ジカは成長して母ジカと一緒に行動することが多くなっています。雄ジカは袋角から骨化した枝角に変わっています。
ツキノワグマを観察できる可能性もあります。
まだ日差しは強く暑い日もありますが、天候によっては寒くなることがありますので防寒を準備してお越しください。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
※ 申し込みされてから3日以上経過してもこちらから受付の返信がない場合は、申込書が届いていない可能性がありますのでお手数をおかけしますが電話で連絡をしてください。
第13回伊吹山イヌワシ観察会案内
イヌワシ観察会案内
参加申込書
参加申込書(Excel)
参加申込書(PDF)
10月は観察会を予定していましたが、都合により中止となりました
11月は日程を変更して開催予定です
雌ワシの飛行 Bo Zhiさん撮影
8月17日の観察会でイヌワシは12回の出現があった。イーグレットのスタッフは参加者の皆さんによりよく観察してもらうために望遠鏡などを操作しているので写真はほとんど撮影していない。
帰りのバスの中で、今日のイヌワシを写真に撮られた方があれば貸してくださいとお願いしたところ、後日Bo Zhiさんが写真を送ってくださった。
写真を見てすぐにその飛行の様子が思い出された。12:30頃に出現した雌ワシである。その時にはそのうが膨れているかどうかを確認する余裕はなかったが、送られてきたこの写真でそのうが少し膨れているのが確認できた。
そのうの膨れ具合から、午前中に小さめの獲物を捕らえて食べたと推察された。
そのうが少し膨れている Bo Zhiさん撮影
そのうが少し膨れている Bo Zhiさん撮影
僕はイヌワシが出現した時にそのうが膨れて獲物を食べているかどうかをできるだけ確認するように心がけている。どのくらいの頻度で獲物を捕らえているのかは、その生息地の動物たちや狩り場の状況を反映しているからだ。
写真や映像で撮影しておくと、あとで拡大したり映像をスローにしたりして確認ができる。
17日の観察会の日、雌ワシは獲物を食べていた。19日には雄ワシが食べたのを確認。20日は雌雄とも獲物を食べた。この3日は少なくとも雌雄のどちらかは獲物にありついていた。
1ヶ月くらいの長いスパンの観察で判断する必要はあるが、観察会以降は順調に狩りができているようだ。
次回観察会は9月23日です
参加案内を一両日中にアップします
10月は観察会を予定していましたが、都合により中止となります
11月は日程を変更して開催予定です
今回の観察会も天気の心配はない予報だった。しかし当日の朝、霧の山伊吹山は暗い雲に覆われている。前回の観察会と同じ状況だ。天気予報ではすぐに晴れてきそうだが、バスから見る伊吹山の雲は暗いままだ。
霧が晴れるのを待つ
販売グッズ
観察地点に到着した時も霧の中だった。前回も今回も天気は全く問題なく晴れるはずだったのだが…
霧はなかなか晴れない。前回同様に昼の休憩を30分早めて山頂駐車場へバスで向かった。霧が晴れてきて、観察地点でイヌワシが出現したと無線連絡が入った。山頂駐車場からも探すが確認はできなかった。
観察地点(中央右側)
霧が晴れ、観察開始
観察地点に戻って皆が真剣にイヌワシを探す。間も無く雄ワシが滑翔して我々が見下ろしている沢に入って消えた。
雌ワシがその沢の上空を通過して西方向へと飛び去った。
しばらくして雄ワシが沢から出てきて西方向へ飛行。
イヌワシ追跡中
その後もイヌワシは何度も姿を見せてくれた。10回以上の出現があった。
西の止まり場の木に1羽が長く止まっていて、観察を終了してバスに乗り込んでもまだ止まっているのが確認できた。
午前中は霧の中でどうなるのかと心配だったが、午後には霧が晴れると同時にイヌワシが何度も出現し心配も晴らしてくれた。
イヌワシ岩場に止まる(中央やや右)
今日の第一発見者に贈る「ファーストディスカバリー賞」は、昼休憩の時も観察地点で観察を続けてイヌワシを最初に発見された夏原さんに決定した。
今回の賞品は、前回大変好評だった山形県の名産品「お鷹ぽっぽ」に再登場してもらいました。
夏原さん発見ありがとうございました。
次回観察会は9月23日です。
参加案内を近々アップします。
10月は観察会を予定していましたが、都合により中止となります
11月は日程を変更して開催予定です
この2日間、イヌワシペアは獲物を捕獲することができなかった。近年の夏の暑さは獲物となる動物たちの行動を大きく変化させているかもしれない。
獲物となる哺乳類は暑い日中には木陰や穴の中で過ごしていて、イヌワシは探餌にかなり苦労しているのではないだろうか。
哺乳類が見つからないのでイヌワシは鳥類をダーゲットにして何度も攻撃した。2日間に狙った獲物は、サシバとカラス類、トビ、ハヤブサだった。いずれも狩りに成功することはなかった。
イヌワシは、鳥類の狩りはあまり得意としていないので成功率は低い。それでも比較的見つけやすい大型の鳥に何度も挑戦して成功率の低さをカバーしている。
鳥類で一番飛行速度が速いハヤブサが獲物となったこともあった。
17日は伊吹山のイヌワシ観察会だ。その日にはどんな獲物を狙うのか、どんなふうにイヌワシが姿を現すのか、想像しながらのイヌワシ探索を楽しみたい。
今日は風が強く、気温が下がり肌寒かった。
猛暑が続いていたので、野生動物たちにとっても久しぶりに快適な1日となっただろう。
ツキノワグマも暑さに喘ぐことなく、快適に行動しているように見えた。
今日の一番の収穫は、イヌワシのねぐら入りが確認できたことだ。ねぐらの場所をピンポイントで地図上に記録できた。
ねぐらをピンポイントで確認できることは少なく、あの沢の中というふうな範囲でしか分からないことが多い。
また、暗くなってからねぐらへ飛び立つこともよくあるので、そんな時は飛び立ったことがかろうじてわかるのだが追跡ができない。
今日はかなりラッキー、カメラの感度を最大にして撮影までできた。ペアが同じところでねぐらをとった。
ねぐらの情報は少ないが、少しづつ蓄積してきている。今日のねぐらの近くだけでも何ヶ所もねぐらがある。それらお気に入りのねぐらを日替わりで利用しているようだ。
遠く離れた場所でねぐらをとっていることもあるので、広い行動圏の中にはかなりの数のねぐらがあるだろう。その中には一度きりしか使わなかったねぐらもあると思う。
朝イヌワシがねぐらから出ていくのを何度か観察したことがある。夜明けとともにねぐらを出ることもあれば、谷間に遅い朝日が当たり始めてようやく動き出すこともあった。
天候や風の状況、あとはイヌワシの気分次第なのかもしれない。