野生動物の世界を伝える
人と野生動物の共存について提案する
イーグレット・オフィス

野生動物の保護と管理
野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…


All the things begin from Golden Eagle!
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野生動物の生態調査・研究 野生動物の行動をより的確に捉えるためには、その生態を長期にわたって調査研究する必要があります。 イーグレット・オフィスには、猛禽類をはじめとしたさまざまな野生動物の生態に精通したスタッフが常駐し 続きを読む…
日本獣医師会が主催する「平成25年度獣医学術学会年次大会(千葉)」に、弊社より須藤明子が参加、同プログラムの日本獣医師会野生動物対策検討委員会拡大会議でプレゼンを行いました。尚、一般へは非公開であったため、事後の案内となっています。以下、開催の要旨です。
日本獣医師会では,職域総合部会の野生動物対策検討委員会においてその対策の在り方について検討し,2011年10 月には,委員会中間報告として「保全医学の観点 を踏まえた野生動物対策の在り方」をとりまとめました。
この中間報告には、野生動物救護対策の在り方をはじめ,各地から様々な意見が寄せられました。これらの意見をもとに,現在最終報告書の取りまとめに向けてさらに具体的な検討を進めているところです。委員会では,最終報告書の取りまとめに先立ち,あらためて現在の検討状況をお知らせするとともに,実際に各地で対応にあたっておられる地方獣医師会の皆様との意見交換の機会を持ちます。
■主催:公益社団法人日本獣医師会
■共催:公益社団法人千葉県獣医師会
■日時:2014年2月21日(金)〜23日(日)
■会場:幕張メッセ アパホテル&リゾート
■協力:関東地区獣医師会連合会
■企画協力:公益社団法人日本獣医学会
■後援:農林水産省、環境省、厚生労働省、文部科学省、日本学術会議、千葉県、千葉市
弊社代表である須藤一成のDVD作品『ツキノワグマ 〜 知られざる狩人の生態』に音楽協力いただいている、環境音楽家である京都精華大学人文学部教授の小松正史氏の講座のご案内です。
「京都の音」と「音楽」を融合させた新しい表現世界をご紹介。前半は、京都の素敵な音の風景に焦点を当てながら、魅力ある音のきき方を伝授します。後半は、ピアノ演奏や言葉の表現を加えます。今までに体験したことのない感覚世界に触れてみませんか?
■主催:京都学園大学
■日時:2014年2月7日(金)18:30〜20:00
■会場:京都学園大学・京町家キャンパス「新柳居」
■定員:先着順定員60名(参加無料)
■お問い合わせ:京都学園大学・京町家キャンパス「新柳居」
中越森林管理署主催による「イヌワシ保全シンポジウム」に、パネラーとして弊社より須藤明子が参加します。以下、開催の要旨です。
「中越森林管理署では、管内のイヌワシの繁殖状況や行動のモニタリング等を新潟県イヌワシ保全研究会に調査委託し、得られたデータを基に国有林野の森林施業の検討を実施しているところです。 そこで、「森林施業からみたイヌワシの保全」というテーマのもと、これまでの研究成果を広く県民の皆様に発表するとともに、民国連携した取組の紹介をすることを目的として下記のとおりシンポジウムを開催します。 さらに本シンポジウムでは、より多角的な面からイヌワシ保全を検討するため「イヌワシと里山林の整備」「イヌワシと人間活動」等について併せて検討します。 」
□「イヌワシの生態と生息地保全」須藤明子(日本イヌワシ研究会)
□「新潟の農林業とイヌワシ」柳川雅文(新潟県イヌワシ保全研究会)
□「里山林の生態系の維持」大住克博(森林総合研究所関西支所)
□パネルディスカッション コーディネーター 谷本丈夫(宇都宮大学)
■主催:林野庁 関東森林管理局 中越森林管理署
■日時:2014年2月6日(木)13:30~17:00
■会場:南魚沼市民会館 多目的ホール
■定員:200人(参加無料)
■お問い合わせ:中越森林管理署
プロの落語を堪能した後に、野生動物管理についてアマチュア落語家と弊社須藤明子の対談を行います。参加費は3000円で、懐石料理とプロの落語が堪能できます。落語好きの方、お近くの方はどうぞお越し下さい。
■主催:エコノボイス滋賀
■出演:桂米紫
■日時:2014年1月23日(木)12:00~14:00
■会場:水幸亭(滋賀県彦根市西今町572)
■定員:30人
■費用:3000円
■お問い合わせ:TEL:0749-26-1686 担当:田中
『伊吹の野生』に掲載のほ乳類及び鳥類の確認リストを最新の情報に改定しました。
猛獣たちは保護色をしている。チーター、ライオン、ヒョウ。
大地に溶け込み森林にまぎれ、ブッシュに隠れて見えにくくなるのが動物たちの保護色だ。保護色は、草食動物が肉食獣に見つからないためにあるものだと思い込んでいた。ところが、アフリカでライオンやチーター・ヒョウなどの肉食獣を見ていると、以外にもそうではないことに気がついた。肉食獣に追われる草食獣よりも、肉食獣のほうが見つけにくい保護色をしているではないか。
ライオンやチーターが草原に横たわって獲物の動きを追っている姿は見つけにくく、彼らが保護色をしていることを実感する。むしろ、狙われている草食獣のほうがよく目立ち、肉食獣より先に僕の目に止まることが多い。肉食獣は獲物となる動物たちに逸早く見つかってしまうと狩りを成功させることはできない。いくら俊足でも、ある程度距離を詰めてからでないと狩りは成功しない。
チーターが姿勢を低くしてブッシュに隠れながらじわりじわりと距離を詰めていく姿を見ていると、その緊張感が僕にもびんびんと伝わってくる。草食獣も常にまわりを警戒しているから、チーターがデッドラインに到達する前に気づいて逃げてしまうことも多い。
ある時、ヌーとシマウマの群れが同じ方向に向かって警戒声をあげていた。前脚で地面を軽く蹴って威嚇しているようにも見える。その視線をたどると、100メートルほど前方のブッシュの陰に数頭のライオンがいる。ヌーとシマウマは威嚇のような仕草をして、仲間にライオンの存在を知らせている。この距離ならば逃げ切れることを彼らは知っているから、このような挑発的な行動を取っているのだ。
ライオンのほうもそれが分かっているから、この距離から一気に襲いかかることはしない。手分けしていろんな方向から隙をついて近づこうとしている。両者の間にピリピリと張りつめた時間が流れる。しかし、一旦警戒されてしまうと、あの手この手の試みも成功しない。30分ほど経って、ライオンは今回の狩りを断念し、座って休息し始めた。ヌーとシマウマたちも警戒を解き、ゆっくりと遠ざかって行った。
強いものが追いかけ、弱いものはいつも逃げ回っているのかというとそうではない。食うもの食われるものが互いに意識しながらも、意外なほど冷静に共に暮らしている姿に、ある種の不思議さを感じる。
木の上で寝転がっているヒョウもまた保護色をしていて見つけにくい。木漏れ日を浴びた樹木の幹にヒョウの模様が溶け込んで見分けが困難だ。ヒョウは木化けして近くを通りかかる獲物を待ち伏せている。
肉食獣の狩りは派手な攻防だけではなく、休息している時にすでに始まっている。座ってくつろいでいるように見える時でさえ、周辺の動物の動きを常に監視している。この時にこそ周囲の環境に溶け込んだ保護色は有効だ。獲物となる動物が気づかずに近づいてくるのを待っている。
肉食獣は保護色に助けられて狩りを成功させることができる。もしも派手な目立つ色彩をしていたなら、獲物にありつけずに死んでしまうだろう。アフリカの大地で肉食獣と草食獣を見ていると、隠れているのはむしろ肉食獣のほうだ。肉食獣は、草食獣以上に保護色を利用して生きているのだ。
「現在、日本の野生動物管理は転換点を迎えている。」と題して札幌で行われるシンポジウムに、弊社より須藤明子が参加、「専門的・職能的捕獲技術者による野生動物の個体数管理」について講演を行います。本シンポジウムでは、新たな時代の野生動物管理について、環境研究総合推進費による支笏洞爺国立公園での研究事例を中心に、北海道内外の先進事例の報告とともに、野生動物管理を担う人材、組織、体制等について討論も行われます。
■主催:北海道新聞社、道新野生生物基金、酪農学園大学、環境省
■講演:北海道、北海道森林管理局、日本哺乳類学会、野生生物と社会学会
■日時:2013年9月28日(土)13:30~16:30
■会場:札幌国際ビル 国際ホール
■お問い合わせ:酪農学園大学 環境研究総合推進費事務局