アリーは2月20日に産卵し、その後抱卵を続けている。2卵目は24日に産んだ。抱卵はアリーが主に行い、ジネンが1日に数回交代する。
狩りをして獲物を運んでくるのは、雄のジネンの役割だ。しかし、この時期はなかなか獲物が捕れず、アリーも空腹のままでいることが多い。
ある日、ジネンが大きなノウサギを掴んでアリーのもとへ運んできた。頭部はすでにジネンが食べていたが、ほとんどの部分は残っている。抱卵期には、獲物を巣に直接運び込むことはほとんどない。この時も、ジネンは巣から数百メートル離れた林に獲物を持ち込んだ。
その様子を見つけたアリーは、獲物を運ぶジネンを確認すると、鳴きながら巣を飛び立った。
アリーがジネンの入った林に到着すると、ジネンは獲物を置いてその場を離れ、巣へ向かって飛び立った。すぐにアリーは林の中に入り、獲物を確保する。
一方ジネンは、そのまま巣へ戻り抱卵を始めた。
アリーは獲物を少し離れた別の林へ運び、そこで食事をした。
約1時間ほどで食べ終えると巣へ戻り、ジネンと抱卵を交代した。
その後ジネンは、獲物の残りを食べようと受け渡しの場所へ向かった。林の上を低く旋回したり停飛したりしながら、残っているはずの獲物を探している。しかし、アリーが別の場所へ運んで食べてしまったことを、ジネンは知らない。
林の中にも何度か出入りしたが、結局獲物は見つからず、諦めて飛び去った。
このノウサギはまだ食べられる部分が残っており、アリーは翌日にも食べることができた。
しかし、その置き場所にジネンが気づくことはなかったようだ。