野生のいぶき 2023年9月16日

昨日の9月16日はイヌワシライブのニーナの49日であるらしい。チャットでばなーなさんの呼びかけで16:56に黙祷をするとのことだ。その時間帯に僕は伊吹山にいた。きょうはイヌワシライブの視聴者の方たち数人と一緒に観察している。
16:30、雄のイヌワシが来て岩場の灌木に止まった。雌ワシも山の裏側から旋回して現れた。少し高度を上げたあと、急降下して雄から少し離れた岩に止まった。黙祷の時間を前に正面の岩にペアがいる。
ばなーなさんの熱い思いがイヌワシペアをここに呼び寄せたのかもしれない。2羽は落ち着いて止まり、飛び立つ気配はない。

ペアを正面に黙祷の時間を迎えた。気がつくと我々がいる駐車スペースはイヌワシを狙うカメラマンでいっぱいになっていた。少し前までは、我々以外にはイヌワシカメラマンはいなかった。伊吹山に来ているカメラマンの多くがイヌワシライブのチャットを見ていたのかもしれない。

その後、雌ワシの近くにニホンジカの母子が現れた。母ジカと今年生まれの子ジカ、一昨年生まれと思われる若いシカの親子3頭だ。母ジカはイヌワシに気づき、子ジカを心配してかなり警戒している。イヌワシの様子を窺いながら立ち止まっている。
イヌワシのほうは、シカのことを気にしていないかのように貫禄を見せている。母ジカは、意を決してイヌワシを追い払いに小走りに駆け出した。少し躊躇しながらもどうにかイヌワシを追い払った。

イヌワシのほうはそれほど気にする様子もなく、近くを一回りしてすぐに同じあたりの岩に戻って来た。シカの親子はどこかに去っていた。
18時に雄ワシが飛び立って、山を回り込むように飛び去った。続いて雌ワシも雄ワシの後を追って今晩のねぐらへ向かった。